Value Review
(VCDesign Value Review)
価値が毀損しない状態で実装へ渡すための判断記録と検討シート。
Contents
README
vcdesign-value-review
vcdesign-value-review は、システムに着手する前に
「どの価値を、どの境界の内側で守るか」を確定するための 価値設計リポジトリです。
このリポジトリは 設計思想の主張でも 実装ガイドでもありません。
判断の痕跡を残し、価値が毀損しない状態で実装へ渡すために存在します。
これは何か
- VCDesign Value Review Sheet(L1〜L4)を中心に
- Δ(差分)を定義し
- 許容Δ / 非許容Δ を線引きし
- RCL に昇格するためのゲート条件を固定する
これは何ではない
- VC-AD の拡張ではない
- 実装手順書ではない(TODO生成やYAML出力手順はTDDD側)
- RCLそのものではない(RCLは L4 Pass 後の成果物)
- AIの憲法・規範のコレクションではない
どんな案件に効くか(適用範囲)
以下の条件を満たすPJに向く:
- 価値が事前に確定できない(運用して初めて効く/効かないが分かる)
- 失敗が不可逆 or 高コスト(信用/業務停止/データ破損/やり直し困難)
- 人が最終責任を持つ(完全自動化できない/すべきでない)
- 典型:基盤系、業務系、データ連携、分析・監視、運用自動化、OT/IT境界
※ ゲーム、広告LP、エンタメなど「高速に試して捨てられる」領域では過重になりやすい。
このリポジトリの成果物
value-review-sheet.md:価値設計テンプレ(L1〜L4)delta-definition.md:Δの最小定義allowed-disallowed-delta.md:許容Δ / 非許容Δ の線引きrcl-gate.md:RCLに昇格する条件(入口にしないための門)scope-by-responsibility.md:企画サイズを「責任の体積」で見る補助文書(任意)idk-lamp.md:判断不能を可視化する停止灯(任意)
用語の最小説明
- Δ(デルタ):設計時の前提(P)と実際の事実(D)の間に生じた「観測可能な差分」
- 許容Δ:人が説明責任を保持したまま回収できるΔ
- 非許容Δ:放置すると価値/信頼/責任のいずれかを回復不能に毀損するΔ
- RCL:価値を最大化しきった設計が最後に引き受ける「責任計器」(このrepoには置かない)
原則
全体像が見えていない段階でRCLを書くと、設計ではなく責任の押し付けになる。
RCLは入口ではない。価値を最大化しきった設計が最後に引き受ける“覚悟の線”である。
Value Review Sheet
VCDesign Value Review Sheet(v0.1)
目的:RCLを書く前に、設計価値が毀損していないかをレビューするための検討シート。
位置づけ:このシートは「検討書」。L4 Pass のみが RCL に昇格する。
使い方(最小)
- L1:業務フロー(Do)を列挙する(まずは操作列でOK)
- L2:各Doの裏にある PDΔA を展開する(Man / Machine / Material)
- L3:システム介入を選別する(Detect / Notify / Block / Ignore)
- L4:フロー全体として最大価値かをレビューし、Pass なら RCL に昇格する
L1. 業務フロー(Do列挙)
L1-1. フロー(Do)一覧
- Do-01:
- Do-02:
- Do-03:
- Do-04:
L1-2. 境界(最低限)
11の境界を全部使わない。最小は「人/システム/データ/外部」。
- 人(役割):
- システム(対象・外部):
- データ(主要マスタ/台帳/ログ):
- 外部(他部署・他社・法規・物理):
L2. Doごとの PDΔA(Man / Machine / Material)
Doは責任の終点ではなく入口。
ここで「文化としてのPDCA」ではなく、観測可能な差分Δに寄せる。
L2-テンプレ(Do 1つにつき 1ブロック)
Do-XX:<Doの名前>
Man(人)
- P(前提):
- D(実行):
- Δ(差分:何がズレると問題になるか):
- A(Δへの対応:誰が何をするか):
- 証拠(Evidence:説明に使うもの):
Machine(機械/システム)
- P:
- D:
- Δ:
- A:
- 証拠:
Material(データ/情報)
- P:
- D:
- Δ:
- A:
- 証拠:
L3. 介入ポリシー(何をどうしたいか)
L2で出たΔのうち、どれにシステムが介入するかを決める。
ここで「全部やる」は基本NG。やらない(Ignore)も設計。
L3-1. 介入レベル(4択)
- Detect:検知する(気づけるようにする)
- Notify:提示する(迷わず実行できるようにする)
- Block:歯止め(条件を満たさないと進めない)
- Ignore:何もしない(人の責任のまま残す)
L3-2. Do別の介入方針
- Do-01: 対象Δ(L2のどれ?): 介入レベル(Detect/Notify/Block/Ignore): 介入の根拠(なぜそこ?): 決してやらないこと(境界):
- Do-02:
- Do-03:
L3-3. Block(歯止め)を選ぶ場合のみ
- 歯止め条件(何が満たされないと進めないか):
- 例外(緊急時):誰が・何を根拠に・どう解除するか:
- 解除の証拠(承認ログ/チケット/署名など):
L4. 最大価値レビュー(ゲート)
機能量ではなく「責任を持ち続けられる形か」で判定する。
L4-1. 最大価値チェック(Yes/No)
- [ ] Doが操作列で終わっていない(各DoにΔが定義されている)
- [ ] 非許容Δが明確(曖昧なまま“正常”として流れない)
- [ ] 介入は過剰ではない(Ignoreが意図的に残されている)
- [ ] 自動が判断を奪っていない(説明責任が人に残っている)
- [ ] 失敗時に「誰が何を見て説明するか」が言える(Evidenceがある)
- [ ] 境界を越えていない(決めてはいけないことを決めていない)
L4-2. 結論(短文)
- この設計が最大化している価値:
- この設計が意図的に捨てた価値:
- 最大価値を毀損するリスク(トップ3):
L4-3. 判定
- 判定:Pass / Revise / Fail
- Pass条件(RCLへ昇格する条件):
- Revise時の差戻しポイント(L1/L2/L3のどこをやり直すか):
RCLへの昇格(このシートの外)
L4 Pass のみ、RCL Sheetを作成する。
RCLは「作るための道具」ではなく、設計価値を守る計器である。